『8 mile』或いは『TOKYO TRIBE』の感想、少し比較(ネタバレ少し)
今日はかなり強い雨でしたが、傘を持たずに自転車に乗って映画館に行ってしまった為、午後から降りだした雨をモロかぶりしてしまいました。アホですねー。
バルト9の2番で『TOKYO TRIBE(TT)』観賞。映画の日・雨ということで満席でした。相変わらずバルト9に行くまでのエレベーターが激詰りでした。マダファヵ。
話は戻りますが実は前日にツタヤで『8 mile』をレンタル。
全てが曖昧ですが、最初のアルバム『infinite』から始まりスリム・シェイディLPやマーシャルマザーズLP、エミネムショウ、飛んでリラプス、リカバリーまではよく聴いてたけど何故かアンコールはipodに入っていなかった…
恐らく最も有名なアルバムの一つ。しかし『8mile』も何故かipodに入っていなかった。
だからどう、といことはなかった。ただwhite americaやwe americanのようなネガティブな物が多かったので、個人的に一番好きだったのは『inifinite』だった。
なんとなく、ほんわかした感じの曲が多くて何時でも聞くことができる子守唄トラックが多い。何よりも気張って無い感じが良い。そんな感じ。でも313とか謎のlyricが多くて良く意味は分からなかった。
そして今回!!ついにその「313」の正体が判明した。デトロイト市の市外局番でした。そんな感じで今まで聴いてきた曲のルーツが結構わかったのが『8mile』。自伝映画とか言われているが、まさにだいたいそんなところである。何の捻りも無いが、その捻りの無さが『infinite』のアルバムへと繋がるんだなと自然に認識することができた。
この映画に対する感想は概ね以下の通り。
8mile
83点
想像以上にカッコ良くて渋い映画だった。もっとラップバトルにフォーカスした、どちらかというとミュージックビデオのような映画かと思っていたので、普通に泥臭い感じが最高だった。あとエミネム、ちょっと真面目すぎた感あるけどメチャクチャ演技上手い。案外ストイックなところは現実とそんなに変わらないのかもしれませんね。
興味深かったのがラビットの人間関係。ママ、年が離れすぎた妹のリリー、313のダチ、プレス工場のメンツなど、それぞれ干渉せず非常に映画にフィットした感じが、映画としてのクオリティの高さを感じさせた。ミニマムながらも唯一無二のアツさを兼ね備えた優秀な作品ということができるのでは無いでしょうか。全体的に『inifinite』の空気感がヒシヒシと伝わってくる感じも最高ですね。
デトロイト映画としてみれば、『ロボコップ』しかり、ネガティブイメージしっかり持ってましたね。財政破綻を経て中年になりつつあるかつての313の連中がどの様にデトロイトで過ごしているのかも気になります。とにかく超糞溜めなデトロイト。
ヒロインかわいかった。リリーも超かわいかった。
はっきり言うと、物凄く「自然」な映画だった。確かにドキュメンタリではないにしろ、映画としてくっきりと物語を描いている訳ではなかった。だからこそ、ちょうどいい『infintie』のような清々しさすら感じる、透明感のある映画になっていたのだと思う。
* * *
では一方の『TOKYO TRIBE』はどうか。ちなみに『OMEGA TRIBE』も大好きな漫画の一つで、実は結構正反対の内容なんだなとしみじみ感じます。かたやDQN、かたや引きこもり。
TOKYO TRIBE2 (1) (バーズコミックス リミックス)
- 作者: 井上三太
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/07/24
- メディア: コミック
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漫画原作ですが、面白いです。独特のゴア表現に慣れる必要があるかもしれないですが、BOOKOFFマニアだった◯能研時代の自分でも大丈夫でした。でも個人的にアニメ版をオススメします。
なぜ原作を薦めているかというと、これらを見ずに映画を見ても非常に難解で何が起こっているのか把握するのに苦労すると思ったからです。映画は「かなり」ぶっ飛ばしてます。ちなみにアニメは俺たちのMADHOUSE、サトタツ監督です。スカンクのちんこにモザイク掛かってたりGTAの嵌め込み合成PinPしてたりかなり無茶苦茶なアニメですこれも。
あと音楽が非常に凝ってます。有名トラックメイカーが集結していて、深夜アニメとしてはちょっとあり得ないくらい豪華です。(菅野よう子とか絡んでない、純粋HIP HOP) 今で言う『スペースダンディ』より豪華な感じがしますね。スチャのEDとかいい感じです。
↓バンダイ公式があったので1話。MADHOUSE全盛期のノリを感じますね。
確か2クールで原作をほぼ再現していたと思うので、ストーリーもしっかりと味わいつつ佐藤竜雄独特のオリジナル演出も多数楽しめます。『REDLINE』とか好きな人なら絶対楽しめます。
で、肝心の映画。
僕はメチャクチャ好きです。でも本当に人を選ぶと思います。あれですね、『バトルロワイヤル2』のラストで竹内力がトライするアレを爆笑して受け入れることのできる人なら、間違いなく面白く感じると思います。
具体的に言うと、エロいです。出演女性の80%の女性は半分以上胸を露出していて、そのうち30%は乳首まで出てる感じです。正直これには驚きました。R15で大丈夫なのかと。『アウトレイジ』で、おいおいおいそこまでやるかwのエロ版ですかね。グロ表現はR15が考慮されていると思います。というか原作に比べて少しヌルいくらい。
このエロさ、女の子と行ったら気まずくなるレベルかと。最初のエロポリスが個人的には全編通じて最高でした。「ヘソが東京タワー」は分かり易いのでガンガン使っていって欲しいです。
細かい事を言うとキリがないですが(ネタバレですが)、スタント用の道具が普通に画面に見えていたり、メラに切りつけられ綿が出ていた筈のカイのダウンが何故か治っていたりと、検証が甘いというか、全てが雑です。高円寺とブクロの看板が同じだったので、一発で同じ場所のセットだな〜とか分かりますど気にしたら負けかなと思います。
メラがただの筋肉バカになっちゃってるのが少し残念でしたね。あとそれに伴ってスカンクも唯のアホです。というか存在がモブに近くなってました。まあギラギラガールズとか練マザファッカー入れた差分って感じじゃないでしょうか。原作ではメラのバックグラウンドをかなり丁寧に描いていて、それが物語全体を貫いています。一方映画ではメラの動機はち◯ぽに集約されています(マジ)この差は結構でかいかと。ただ、映画と原作はどちらもヒップホップに傾いているのは確実なので、どちらもロクデナシ感すげーあって唯一無二です。
8mileとTT比較
- フリースタイルのバトルは結構頑張っていた。ただやはりdisが優しい…8mileはアメリカ社会の闇を背負っている。
- 女の子は総じて可愛いい。びっくりした。あとみんなエロい。8mileはほぼ漢の世界。漢の友情、漢の葛藤、漢の殴り合い。
- B BOY PARK見ておくとかなり楽しい。これで日本のリアルなHIP HOPシーンも優しいという事が分かる。アメリカはやはり人種の壁がデカい。あと女だろうがなんだろうがとにかくdisる。8mileの特典映像が顕著。
- 『8mile』=映画 『TT』=お祭り
8mileと同じ 83点
muroのTTのOST、メチャクチャいいと思うんだけどな〜あまり存在知られていない(笑)